『花束みたいな恋をした』をまた観た話

2022/10/15

映画

t f B! P L

『花束みたいな恋をした』がNetflixで配信されたので観た。

映画館で観て好きだったので配信も楽しみだった。


僕は映画や文学が理解できないことが人生最大のコンプレックスなので、この映画についても全然分かっていない。

でも心に刺さった。

こんな恋をしたことはないけど、主人公たちと同年代の自分には、ああこの映画は僕たちの物語だと思えた。


観ていてずっと強く感じるのは、どうしてこんなに象徴的なんだろうということ。

象徴的というのは、僕たちの年代の様々な恋愛という抽象的なものを、固有名詞を散りばめた具体的なストーリーによって表現しているという意味で。

ストーリーとしては何も驚きがなく、初めて見ても昔話かのように普遍的に感じる。

それなのになぜ飽きずに観ていられるのかと考えると、僕の場合はずっと象徴的だなあと感動していたからだった。


それから、映画っぽく都合がいい展開なのにたまにリアルに見えてしまうのは不思議だ。

逆にリアルなのにたまに都合よく展開してくれて心地よいところもあり、そのバランスがちょうどよかった。


サブカルチャーで自分を守ろうとする姿も就職して少し考えが変わる姿も心当たりがある。

そんな姿がこんなにも普通のものとして描かれることは、君は普通なんだよと認められたようで嬉しかった。

サブカルチャーに詳しく、人と違うと思いたかった自分が、普通と認められてうれしいというのは変だけど、もうそんなに意地を張らなくていいと言われて安心するような感覚だった。

この映画を観る前から意地を張るようなことはなくなっていたけど、映画の前半でこそばゆく当時を思い出させられると、ラストには改めてそういう気分になる。






なぜか映画を観ながら、頭の中でずっと夜王子と月の姫が鳴っていた。